Y2Kリバイバルの時代がやってきた。DJ DARUMAと佐野玲於のカルチャー対談 Vol.1 – ウィゴー公式サイト|ウェブマガジン「WEGO.jp」   
Y2Kリバイバルの時代がやってきた。DJ DARUMAと佐野玲於のカルチャー対談 Vol.1
Y2Kリバイバルの時代がやってきた。DJ DARUMAと佐野玲於のカルチャー対談 Vol.1

PKCZ
WEGOの店内BGMのセレクトをプロデュースしているPKCZ®のDJ DARUMAと、GENERATIONS from EXILE TRIBEのパフォーマーとして活躍する佐野玲於。ダンス、音楽はもちろんのこと、カルチャーから派生するファッションを常に追い続け、自ら発信している2人に、ここ最近のファッションについて話を聞いてみた。何やら、2000年代前後の流れ=Y2Kと呼ばれるミレニアムの時代が、熱いようだ。



DJ DARUMA(以下、D) 玲於は今、いくだっけ? 

佐野玲於(以下、R) 1996年生まれ、今年で27歳になります。2PACが亡くなって、僕が生まれてきたという……というのは冗談ですけど、ダンスを始めたのは20052006年くらい、小学校3年生のときなので9歳ですね。

D Y2K」の意味を、正確には何だったっけ?と思って調べてきたんですけど、要は2000年のことなんですよね。僕の中ではY2K=「2000年問題」っていうことで、ネガティブな要素として使っていたイメージがあるんですよ。例えば、それまで使っていたコンピュータが2000年の「00」に切り替ったときに、その数字をコンピューターが認識しないから、世界中のコンピューターが誤作動を起こして、ミサイルが飛んできたりとか、そういうことが起こるという噂があって。プラス1999年のノストラダムスの予言もあったから、世界中が半狂乱気味というか。それで祭りみたいな雰囲気でパーティとかもあったし。

R 僕は映画を観るのを好きなんですけど、1999年から2000年前半の映画はヒット作が多い。ちょっとギラついた感じとか、レトロフューチャーのひとつ先みたいな映画とか。それこそ『ファイト・クラブ』とか、ソフィア・コッポラの『ロスト・イン・トランスレーション』とか、面白い映画がめちゃくちゃあるイメージですね。『ファイト・クラブ』で、いきなりCGになったりするシーンがあったり、ファレル・ウィリアムスがペプシのCMをやっていたときも、鉄球の球が左右を行き来するみたいなギミックがあって、レトロフューチャーっぽい艶感みたいなものがあるんですよ。僕はその頃は45歳なのでオンタイムで観ていないんですけど、高校生くらいの頃に観て、あの頃はいろいろあったんだなと思ったりしていました。

佐野玲於

D 僕は最近の街にいるキッズを見ていると、キーワードとして「Y2K」というのが出てきているからか、ファッションとかのインスタの写真の撮り方が2000年っぽいものを意識しているなと思っていて。あの感覚をフレッシュに感じているんだなと、というのが面白い。というのも、なんでこんなにも文化が、ほぼ20年周期で綺麗に返ってくるんだろうと。例えばザックリ言うと、90年代は70年代のことを見ている部分が多くて、70年代の音楽をサンプリングしたり、ファッションも70年代な感じのベルボトムが流行ったりしていたし。じゃあ2000年代がどうだったかというと、80年代の派手さやネオンの感じが、2000年代初頭になってちょっとサイバーになって戻ってきていたりしていたんだよね。それが2020年代に入って、若者のテンション感も含めて2000年代初頭っぽいというか。最近だと、kZmが4つ打ちのグルーヴを混ぜたりしているけど、僕たちが2000年代にDIGITAL JUNKEEZDJ DARUMAが所属していたダンスクルー)で、ヒップホップと4つ打ちのダンスミュージックを混ぜて表現していたので、すごく近いものを感じるんだよね。科学的には解明できていないけど、若者の感覚まで綺麗に廻っているのが面白いなと。

R 僕らの世代から見て思うに、当時(2000年)のファッションって、不良ぽくて、ちょっとヨーロッパのテクニカルな感じの要素というか。だから今、Arc'teryxが流行っていたり、OAKLEYのアーカイブを掘っている子がいたりとか、FINAL HOMEとか、ああいうギミックがめちゃくちゃあるような。昔のOAKLEYやNIKEって向こうだとあれが不良の形じゃないですか。それを最近、体現している子をめちゃお見掛けしますね。

佐野玲於 DJ DARUMA

―不良な感じが好きなんですか?

R 不良という認識はないんですよ、きっと。

D ストリートっぽいっていうことなのかな。

R 今のストリートのトレンドだと思っているだろうし、わかりやすくいうとカニエ・ウェストやデムナ・ヴァザリアみたいなのがファッションアイコンで、BALENCIAGA®が流行るみたいな。それらにそういったエッセンスが入っているし、それと今は不景気だからか古着が流行っているじゃないですか。だからテクニカルなミリタリーやテック系の古着が流行ったりとか。

D ここにきてDIESELがバカーンと復活しているのは、その20年周期の流れがまさにきているというか。デザイナーが変わって、90年代後半から2000年代初頭のバイブスを一気に入れて、それで世界中でああいうショーをやって、東京もそれを仕掛けてDIESELを着ている子たちを街でも音楽シーンでも見るようになった。まさにY2Kの流れを狙って仕掛けて、それがきちんと当たっているというのは綺麗だなと思いますね。

DJ DARUMA

―具体的に、2000年代のファッションはどのようなスタイルになりますか。

D 僕のイメージはワイドパンツに上はちょっとタイトめ、それにカーブのかかったサングラスという感じですかね。女の子はBuffaloみたいな厚底とか。

R AMBUSH®のルックを先日見たときに、凄いなと。

D AMBUSH®は、綺麗な狙いでバッチリと当てていっていますよね。太いパンツに厚底と。

R ピチTみたいな。

D でも、これはみなさんも感じているかと思いますが、大きなムーブメントは起きにくい世の中になっちゃったので。みんなが一斉に「Y2Kイエイ!」みたいな感じにはならないと思うんですよね。よくいうタコツボ化というか、ある一部の集団、クルーはめちゃくちゃ好きという。

佐野玲於 DJ DARUMA

―なぜ、そういう世の中になったと思いますか?

D SNS、インターネットの発達によって、個人の発信力とコミュニティができやすくなって、そのコミュニティの中で流行しているものの中で、自分にとって心地良かったり、フレッシュに感じるものを探せる時代になった。前は世の中の大きなトレンドの流れは、雑誌の力や街の情報で知る、みたいな感じで全員がそっちを向くというのがあったけど、今はそれがないじゃないですか。 例えばブランドの場合、チェックしている人たちが同じタイミングで世界中に情報を飛ばすけど、そのブランドをチェックしていなければ、その流れには気付かないだろうし。だからモノを作って大きな流れを作って売ることが、大変な時代なのは確か。

R 発信する側は、拾わなくてはいけないこともあるだろうしし、だけどその流れが早ければ早いほど、消費者の若い子たちの気分というものがめっちゃ変わりやすいんだろうなとか。どうしても、ぶれちゃいますよね。

佐野玲於 DJ DARUMA

→Part.2へ続く



<プロフィール>
佐野玲於
1996年生まれ。愛知県出身。8歳の頃からダンスを始め、2012年に、GENERATIONS from EXILE TRIBEのパフォーマーとしてとしてメジャーデビュー。ダンサー、俳優として活躍中。

DJ DARUMA
1975年生まれ。東京都出身。DJ、ファッションデザイナー。90年代よりダンサーとして、2000年よりDJとして活動開始。現在は、PKCZ®のメンバーとして活動する他、DJとして数々の現場にて活躍中。



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Text/kana Yoshioka